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ヨーロッパ(ユーロ圏)の金融の歴史

当サイトでは、イギリスやスイスの金融史のページを設けましたが、ここではその2カ国を除くヨーロッパ(≒ユーロ圏)の現代金融史を紹介します。戦後のヨーロッパでは、大きく分けて、東西冷戦時代〜ベルリンの壁崩壊までの時期、そこから統一通貨ユーロ誕生を経てリーマンショックまでの時期、そして記憶に新しいギリシャ発の欧州債務危機の時期と分ける事が出来ます。

年月 分類 事柄
1945年 政治・外交 第二次世界大戦が終了
ドイツは東西に分断統治されることに。
1945年10月 政治・外交 国際連合が発足
フランスが米・英・ソ連・中国と共に、常任理事国になる。
1948年 為替 ドイツ国債がデフォルト
また東ドイツマルクが1/10のデノミを実施される。
1961年8月 政治・外交 ベルリンの壁が建設
1973年3月 為替 為替の変動相場制が開始
スミソニアン協定の廃止により、独マルク・仏フラン・伊リラなど欧州の通貨も変動相場制へと移行。
1975年 政治・外交 G5(先進五カ国会議)が発足
ドイツとフランスも、日米英と共に参加。後のG8やG20の基礎となる。
1979年 為替 EMS(欧州通貨制度)が設立
スミソニアン協定の廃止(変動相場制の開始)に対する、ヨーロッパ諸国間の通貨安定を目指した協定。後の統一通貨=ユーロのベースとなる。
1987年12月 金融 ドイツ株価指数=DAXの算出基準日
1987年12月 金融 フランス株価指数=CAC40の算出基準日
1989年11月 政治・外交 ベルリンの壁が崩壊
東側諸国(社会主義政権)崩壊の序章となる
1990年6月 その他 イタリアでサッカーワールドカップが開催。優勝は西ドイツ。
1990年10月 政治・外交 東西ドイツが統一される
1998年 金融 フランスで物価連動債が導入される。欧州ではイギリスに次いで2番目。
1998年6月 その他 フランスでサッカーワールドカップが開催。優勝もフランス。
1999年1月 欧州 欧州共通通貨=ユーロが誕生
各国での正式な紙幣・貨幣の導入は2002年1月1日より。
2000年9月 金融 ユーロネクスト取引所の誕生
パリ、アムステルダム、ブリュッセルの証券取引所が合併。
2001年1月 為替 ギリシャのユーロ参加が承認される
2002年1月 為替 1日よりユーロ紙幣・貨幣の流通が正式に始まる
2006年6月 その他 ドイツでサッカーワールドカップが開催。優勝はイタリア。
2007年1月 為替 スロベニアのユーロ参加が承認される
2007年4月 欧州 NYSEユーロネクストが誕生
欧州のユーロネクスト取引所がニューヨーク証券取引所と経営統合。世界最大の取引所グループが誕生。
2007年8月 金融 パリバショック
サブプライム問題で被害を被ったBNPパリバ傘下のファンドが、解約の凍結を断行。金融不安が世界に広がる。ユーロ円は一週間で約15円の円高に。
2007年10月 金融 イタリア取引所がロンドン証券取引所に買収される
2008年1月 金融 ソシエテジェネラルのトレーダーが、不正取引で49億ユーロの損失を出す。
2008年1月 為替 キプロスとマルタがユーロ参加
2008年9月 金融 リーマンショック勃発
ユーロ圏諸国も、金融機関を中心に巨大な損失を発生させ、約1年後のギリシャ発の欧州債務危機へと発展する。
2009年1月 為替 スロバキアがユーロ参加
2010年 金融 欧州債務危機が勃発
1月のギリシャの債務隠し発覚を発端に、イタリアやスペインなどユーロ圏諸国の財務危機へと発展。ユーロの為替レートが暴落する。
2010年5月 金融 欧州金融安定基金の設立
債務危機に対処するため、ユーロの加盟国で作られた基金。
2011年1月 為替 エストニアがユーロ参加
2013年3月 金融 キプロスで預金封鎖
債務危機の処理に、ユーロ諸国から支援を受ける代わりに、富裕層の預金カットなどが行われた。
2015年1月 欧州 ECBが量的緩和政策を開始
欧州圏の景気対策として、月額600億ユーロの国債等の買い入れを開始。

ベルリンの壁崩壊からユーロ誕生までが、戦後ヨーロッパの黄金時代でした。ユーロは米ドルに対抗する基軸通貨として、ヨーロッパ域内だけでなく世界中で期待された通貨でした。しかし、ギリシャを始め経済が脆弱な国もどんどんユーロに参加させた事で、ドイツやフランスと劣等国の間で、大きな格差が生まれました。同じ通貨である以上、金融政策を統一せねばならないことが、参加国間での矛盾を生みました(国際金融のトリレンマ)。

そしてリーマンショックを引き金に、ギリシャ危機やキプロスの預金封鎖など、ヨーロッパの弱小国が崩壊しはじめます。それどころか、イタリアやスペインなど、ユーロ圏で3.4番目の大国すら、深刻な経済危機に見舞われています。統一通貨=ユーロは、今や崩壊の危険性すらあります。2013年夏現在、ギリシャも一応は、正式なデフォルトには至っていません。しかし、何処かの国がデフォルトを起こす、あるいは中国のバブル崩壊で世界的金融危機が起きれば、ドイツ・フランス以外のユーロ諸国は全滅する可能性もあります。

この問題を解決するには、経済基盤が脆弱な国はユーロを脱退して、自国通貨に戻す事が最適です。すると自国通貨安が起きるので、輸出や観光客誘致にプラスに働き、経済が回復しやすくなります。古今東西、デフォルト国家が復活するきっかけは、通貨安が輸出や観光の競争力を高めた事でした。

皮肉な話ですが、ヨーロッパ経済が復活する最大の近道は、統一通貨=ユーロを捨てる事なのです。ギリシャはいうまでもなく、スペインやイタリアなども、ユーロを脱退した方が経済回復は早くなるでしょう。

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