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プラザ合意が日本経済に与えた影響

プラザ合意とは、1985年のG5で一方的な米ドル高を是正すべく、アメリカ・日本・英国・フランス・ドイツのG5全国が協調して為替介入を行うという取り決めのことです。この後1年で、為替相場は1ドル=約240円台から1ドル=160円まで急激な円高ドル安に変動しました。

このプラザ合意がもたらした最大の影響は、日本のバブル景気(不動産価格と株価の暴騰)です。急激な円高により、日本の貿易黒字(輸出)にブレーキが掛かる一方、80年代当時は現在のように企業や個人が海外投資を行う土壌は無かったので、国内でマネーがだぶつく「カネ余り」が起きました。

カネ余りに拍車を掛けたのが、日銀の金融引き締めの遅れでした。円高不況を最小限に留める目的と、二度のオイルショックが終わりインフレ率が沈静化していたので、引き締めの必要性が小さかったことも影響しました。株や不動産への投資熱が高いにも関わらず、利上げでバブルを抑制する事を行わなかったのです。

こうして、日本国内のカネ余りが株と土地に向かい、人類市場最大級のバブル景気が訪れました。世界の企業時価総額トップ10の8社までを日本勢が占めたり(※注1)、山手線内側の地価だけで全米の地価を上回ったと言われるほど、日本の株価バブルと不動産バブルは、想像を絶するレベルに膨らみました。その後、日経平均株価は1989年末に、不動産バブル(公示地価)は91年をピークに暴落し、バブルは弾けました。プラザ合意の影響は、日本に一時の栄華と、その後20年に及ぶ深刻な不況を生み出したわけです。

逆に言うと、もしプラザ合意がなければ、日本のバブル景気は訪れなかったはずです。

バブル景気が少子化問題を深刻化させた!?

もう少し下世話な話まですれば、バブル景気は日本人のモラル・価値観を破壊し、特に女性の金銭感覚を完全に崩壊させたという悪影響も外せません。成金オヤジからちやほやされ、宝石やらマンションやら高価な物を買い与えられた「バブル女」達は高慢になっていきました。その流れに電通やリクルートが拍車を掛け、結婚雑誌やトレンディドラマなどでとにかく女に貢ぐ(ゼニカネ使わせる)ことが当然だと、日本女性を洗脳していきました(※注2)。こうして女性が男に要求するハードルが上がり、結婚できない(する気が失せる)男を増やし、未婚率や離婚率の上昇に拍車を掛けました。

つまりプラザ合意は、日本女性の金銭感覚に大きく影響を与え、日本の少子化問題を深刻化させ、医療や年金制度を破綻させた原因になったとも言えるのです。無論、火に油を注いだのは、バブル女の高飛車な意識を肯定する電通とリクルートですが、引き金となったのはバブル経済=プラザ合意による円高・カネ余りであるのは疑いようのない事実です。

※注1;時価総額世界一になったのは、1987年に民営化上場したNTT。住友銀行、日本興業銀行、第一勧業銀行など、不動産バブルの恩恵を受けた金融業界もトップ10に多数食い込みました。
※注2;バブル崩壊以降、デフレでも値上がりを続けた数少ない商品が「結婚式」です。リクルートのゼクシィが、女性の心につけ込み、無駄にカネを使わせる結婚業界の悪しき風習を作り上げ、非婚・嫌婚を広めた大戦犯です。

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キーワード  リーマンショックの原因 プラザ合意の影響 ITバブルの原因と崩壊の理由
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